お知らせ

募集終了!【2018年6月16日8時半~タキタロウ館にて】根曲り木、カヤ、マンサクで建てる「ぜんまい小屋」の復元作業を行うにあたり、手伝ってくれる方を募集します。

かつて、大鳥の山々には「ぜんまい小屋」と呼ばれる山小屋がいくつも建てられていた。

集落から何キロも離れた山の中に建てられた小屋で、夫婦が寝泊りしながら山菜のぜんまいを採っては揉み、乾燥させて保管しておく。その作業を毎日繰り返し、1シーズンで100kg以上もの乾燥ゼンマイを仕上げ、それを商人に売って生計の柱としていた。盛んだった30年程前までは、1ヶ月で100万円稼ぐこともざらにあったと言う。

ぜんまい小屋は山にある根曲りの木やカヤや柴、マンサクなどを使って稼業を行う人たちによって建てられていた。三角屋根のカヤ屋根で、見た目は”ほったて小屋”に違いないが、建てる過程には材料を選ぶ眼、木を切り倒す技術、枝を結束に使う技術、カヤを刈って干す技術、雪に埋もれても負けない構造にするなど。そこに膨大な山の知恵・技術が詰め込まれている。

大鳥ではぜんまい稼業が行われなくなって10年以上もなり、大鳥の70代、80代の方々がぜんまい小屋で稼業を行ってきた最後の世代となった。惜しくも時間の渦の中で消えゆく知恵・技術を紐一本で繋ぎ止めてみたく、復元しながら記録を取るということを2017年秋から試み始めた。材料となる木々の見立てから始まり、晩秋には茅刈りと茅干し、早春には木々の伐採と運搬を行い、結束に使うマンサクも採りに行ってきた。そうして地元の方々からの多大なる協力を得て材料を揃えることができ、残すは組立て作業のみとなった。

この機会に、地元の方々に現場監督を務めてもらいつつ、作業を手伝ってくれる人を募集することにしました。ある程度人手が必要というのもありながら、現代では希少となったぜんまい小屋が建てられていく経緯を自分の眼で、身体で体感して欲しいという想いが、募集をした理由です。作業内容は主に木の運搬、組み立て補助、結束補助、カヤ掛け補助等になります。興味関心があれば男女問わずご一報ください。

作業概要

日時:2018年6月16日 8時半~夕方頃まで

場所:タキタロウ館集合 (山形県鶴岡市大鳥高岡55−8)

設置場所:タキタロウ館裏

作業内容:木、マンサク、カヤなどの自然資源のみを使ってぜんまい小屋を建設。

講師:大鳥在住の”ぜんまい稼業”を行っていた方々など。

持ち物:軍手かゴム手袋。タオル。動きやすい服装。カッパ。水筒など。あればナタ、ノコギリ。

 

募集要項

募集人数:男女問わず5名程度。

応募方法:メール、もしくはSNS(Facebook , Twitter)のメッセージにて氏名、性別、電話番号、メールアドレスをお知らせください。

送付先メールアドレス:info@ootori-tengo.com 「件名に、ぜんまい小屋建設の作業員募集について」と書いて送ってください。

担当:田口比呂貴(大鳥てんご管理人)

締切:6月15日迄。

募集人数に達しましたので、締切いたします。ありがとうございました!(2018年6月11日追記)

注意事項

  • 今回の作業に関して作業保険等は掛けませんので、必要な方は各自で申込み下さい。
  • 作業に対する報酬はありません。ボランティアでの作業となります。
  • 昼食は各自。作業場に隣接するタキタロウ館には食堂がありますので、そちらもご検討下さい。
  • 記録を目的とした事業ですので、作業中の写真・動画撮影を行います。予めご了承ください。
  • 当日で完成しない場合は、別日に改めて建設を行います。

 

ぜんまい小屋の材料準備までの写真 撮影:田口比呂貴