山形鶴岡大鳥てんご

山形 鶴岡 大鳥てんご
四月二十五日|土曜日|

大鳥聞き書き

『 【大泉・朝日 山の人生】 黒井卓也さん 』

曖昧だけど、戦後10年余りまでのことかな。砂利道は村の南北に走る県道一本だけ。他は土の道。雨の日の学校通い、草履履きでは背中までスッパネが上がる。スッパネって分かんないと思うけど。雨の中歩くと、太腿裏からお尻にかけて、泥がつくんですよ。小石も。だから、草履を半分にした足半あしなかで通いました。山にはワラジを履いて行きました。歩行には枝とか石とかに気をつけながら。靴下みたいなものは履くとすれば足袋。冬はゲートルやハンバキ。夏の山仕事、普段履きはワラジ。そういう時代でした。炭焼きをしていた上の ...

山形県鶴岡の山のおく、
山村集落『大鳥』

クマやカモシカが森に生き、
岩魚やカジカが川に棲む。
雪に押された地表から山菜が育ち、
風や雪で倒れた木から茸が出る。

ムラとして始まって八〇〇年以上
大鳥はずっと、山と共に生きてきた。
一年後も、一〇年後も、一〇〇年後も
山の恩恵を受け続けられるようにと、
動植物を頂くことも、
遠慮することもしてきた。
山の神から授かったクマは
みんなで分け合ってきた。

今にも途切れそうなムラの歴史と
森の中で育んできだ民俗知を
次に繋いでいけるように。
大鳥てんごは、大鳥に根を張り、
山のモノを生業とするムラ人を
増やしていきたいと願っています。

手籠〈てんご〉と山へ

背丈以上の積雪に覆われる冬。
雪の重みで折れた大木から
自然の成り行きに任せて
茸が生えてくる。
茸が出そうな倒木や枯れ木を
春先から少しずつ調べておき、
夏の終わり頃から
大鳥の人たちはてんごを背負って
山にいく。
慣れた足取りで藪をかき分け、
蔓をかわし、枝を掴んで
旬の茸を探し当てる。
土や葉が付かぬように採取して、
形が崩れないよう柴で包む。
こうして採られた茸は、
キヅケを取り、洗って選別し、
一袋ずつ梱包して送ります。
採れたての香りと食感、
山の名人が採った選り茸を
ぜひ、味わってみてください。
※てんご=山に背負っていく手籠

山の名人が採る、新鮮な山のめぐみをお届けします。

    ごあいさつ

    このサイトの主役は大鳥地域。
    食文化・歴史・民俗・生業・自治…
    地域で起こってきたことを
    すこしずつ、すこしずつ
    書き綴っていきます。

    山のモノを鮮度の良い状態で
    送ることはもちろん、
    その背景にある地域の営み、
    暮らしを支える山のことなども
    お伝えしたいと思っています。
    山のごっつぉが食卓に並んだら、
    ほんの少しだけ、
    大鳥を話題に入れてもらえると
    うれしいです。

    大鳥てんご管理人
    田口 比呂貴