
【イベント告知 3月4日(日)】雪が溶けて山が芽吹くとせわしい日々が押し寄せてくるから。その前にゆっくり、のんびり。『残雪かんじきトレッキング体験』
雪国暮らしの基本はかんじき歩き。
江戸時代後期に刊行された『菅江真澄遊覧記』や、鈴木牧之の『北越雪譜』にも、今とほとんど変わらない形の”かんじき”を使用している様子が語られています。日本では縄文時代からかんじきが使われていたと言われ、何千年の時を経ても大まかな形は変わっていない。
雪上を歩くためだけの道具ではあるけれど、これがないと雪国は暮らせない。
狩猟、炭焼き、屋根の雪降ろし、通勤、通学…。
雪に囲まれて身動きが取れなくなった真冬も、かんじきが外との世界を繋げてくれた。
3月に入れば屋根の雪下ろしもひと段落。4月にかけて気力と体力を養いながらも、村人たちは残雪を使ってやるべきことを済ませていく。雪景色の田んぼへと飼い牛の糞で作った堆肥をのせたソリを挽く。田んぼに着いたらスコップで真下に穴を掘り、堆肥を埋めて、雪が溶けたら土に撒いていた。昭和30年頃まで大鳥でも当たり前に見られた風景。
薪に使う木を山から伐り出すのもこの季節。倒した木は玉切りにして鳶口でひっかけ、雪上を滑らせて林道脇に運ぶ。雪が溶けると玉切りした木々を軽トラに積み、自宅前で薪を割り、薪棚にして乾燥させる。春は、冬支度の季節でもある。
「3月になっとや、景色一面が硬雪だはけかんじきでどこまでも歩いていかれるんだっけ。それが最高に気持ちよくてな。」と教えてくれたのは朝日屋旅館の佐藤征勝さん。陽射しと暖気で硬くなった雪は沈まず、足元を遮る柴草もなく、どこまでも歩いていけるような気がする。
※朝日屋旅館:大鳥、繁岡集落にある3代続く旅館。釣り人、登山者が多く訪れる。
視界を遮るものが少ない山の中。
サルやカモシカ、ウサギが木々の新芽を探し回るころ。
かんじきを履いて、大鳥の山へ出かけよう。
雪が溶け、山が芽吹いてくると、せわしい日々が押し寄せてくるから。
その前にゆっくり。のんびり。
昼食は大鳥自然の家でヤマドリのお汁が食べられます。
ヤマドリはキジの仲間で、冬は沢筋で羽を休めている姿をよく見かけます。カモの上品な脂がかった汁とはまた違う、たん白な味わい。ヤマドリは獲るのが難しく、滅多食べられるものではありません。この機会にぜひ食べてみて下さいね。
昼食の後は30分ほど大鳥地域の民俗のお話。山を歩き、見て回った大鳥の景色がより深まるようなお話ができればと思っています。
■企画内容
・松平山(標高373m)をかんじきでトレッキング
・お昼はヤマドリ汁で体の芯から温まろう!
・食後には「山里の民俗について」のお話もあるよ!
■こんな人におススメ
・かんじきを履いてみたい人や雪山を歩いてみたい人
・豪雪地を訪れてみたい人
・春に向けて鈍ったからだを動かし始めたい人 など
■タイムスケジュール
9:30 受付開始
10:00 開会・オリエンテーション
10:15 かんじきトレッキング開始
12:00 体験終了・自然の家帰着&着替え
12:15 昼食(ヤマドリ汁など)
13:00 大鳥地区の民俗のお話 講師:田口比呂貴
13:30 開会式・解散 ※時間は前後することがあります。ご了承ください。
■イベント要項
◆日時:2018年3月4日(日) 10:00~13:30
◆場所:大鳥自然の家 (山形県鶴岡市大鳥字寿岡112)
◆無料送迎バス:鶴岡市役所・本所発着
◆主催:鶴岡市 大鳥自然の家
◆募集定員:20名まで (達し次第締め切ります。)最少催行人数 5人
◆対象年齢:どなたでも
◆参加費:大人500円 中学生以下 300円
(参加費には体験料と昼食費、暖房費、保険料が含まれます。)
◆持ち物:動きやすく防寒に適した服装、帽子、手袋、着替え、タオル、長靴など雪山歩きに適した靴、飲み物、その他各自必要なもの(「かんじき」は自然の家で貸出します。
◆あると便利な物:日焼け止め、サングラス、行動食、雪山ストック(トレッキングポール)
◆その他:施設内に自動販売機などはありません。
男女別の控室を用意します。着替えなどにご利用ください。
大鳥地区はauの電波が入りませんので予めご了承ください。
■イベントチラシ
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以下からダウンロードもできます。
20180304 かんじきトレッキング イベントチラシ(PDF様式 1.48MB)
■申込先
応募先: 鶴岡市 大鳥自然の家 担当:砂山
住所:〒997-0622 山形県鶴岡市大鳥字寿岡112
電話:0235-55-2946(8:30~17:00)
Eメール:o-tori_shizen_no_ie@extra.ocn.ne.jp
必要事項:申し込み時に「お名前」「ご住所」「電話番号」「性別」「送迎バス利用有無」をお知らせください。 (イベント保険の加入時に必要となります。)
応募締切:2018年2月28日(水)