山のめぐみ図鑑

トンビマイタケ|鳶舞茸 トビタケ

大鳥で”トビタケ”と言われるトンビマイタケは、ヘラ型の傘で茶褐色、裏は白色。傘の色が鳶色に似ていることがその名の由来。図鑑では可食とも、食用注意ともされる茸ですが、大鳥では昔から食べられています。8月のお盆から9月上旬頃まで、ブナの立ち枯れの根元などに発生し、茸シーズンが始まりを知らせてくれる茸。「トビタケ採ったか?」という話が大鳥のあちらこちらから聞こえてくる。

大鳥のベテランは事前に山を歩き、出そうな木々を見て回る。シーズンになるとその木々を巡って探す。トンビマイタケは一枚一枚の傘が大きく、成長すると黒く、固くなってしまうので若いうちに採取する。採取は素手で根元から取り、土や落ち葉を払ってすみやかに袋にいれる。手で触れたり、物に接触すると徐々に黒く変色するが、味に問題はない。ちなみに、大鳥の人は山で腐ったトンビマイタケを見かけたら採って捨てる。そうすると来年も同じ木から採れるかもしれないが、捨てないと2年後、3年後と発生が遅れてしまうんだとか。

クリーミーな香りがする茸。肉厚で硬めの食感なのでサキイカのように細かく裂いたり、刻んだりして調理します。炒め物や天ぷらが定番。天ぷらをする場合は醤油・砂糖で下味をつけてから天ぷら粉をつけて揚げるとおいしい。

炒め物の残りを冷蔵庫で保管していたもの。冷蔵庫に入れていると“白い汁のようなもの”が出ますが、問題なく食べられます。

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トンビマイタケ

8月のお盆~9月上旬ころまで、ブナの枯れ木や倒木、生木の地際に出てくるのがトンビマイタケ。大鳥では" …
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