山のめぐみ図鑑

キヨタキシダ|清滝羊歯 赤コゴミ

正式名はキヨタキシダと言いますが、大鳥では”赤こごみ”という名で通っている山菜。クサソテツ(青コゴミ)と同じシダ類で姿が似ているが、茎が赤茶色なことからその名で呼ばれる。また、株というよりはまばらに生えることから”一本こごみ”とか、油がのっているような舌触りから”油こごみ”と呼ぶ地域もある。語源は京都の清滝地域で発見されたことから名づけられたという説や、清岳という山の名前からとられたという説などがあるが、ハッキリしない。

5月上旬になると湿った林の中や沢沿いなどの日影の地面から芽を出しはじめる。採取は10cm程度に育った、なるべく茎の太いものをポキッと折れるところから一本ずつ折り採る。一本一本がまばらに生え、細いのでまとまった量の採集には時間がかかる。

ワラビのようなアクはないので、採取したらそのまま調理できる。さっと茹で、胡麻和えやクルミ和えにしたり、お浸し、油炒めにするのが大鳥では定番。保存する場合は天日で乾燥させる。

ぜんまいと同じように筵やゴザの上で天日に干し、3時間置きに日が暮れるまで揉む。茎が細いので1~2日で乾燥できる。カラカラに乾燥したらビニールにいれて保管。乾燥させると水分が抜け、質量が1/10程度になり、使う時は水に浸しすと元に戻る。上手に揉んで天日乾燥された赤コゴミは歯触りがよく、繊維が潰れて旨みが増す。

お盆の仏様へのお供え物や正月料理、親族の集まりでのご馳走、冬の保存食として使われる。

 

■参考文献

月山 山菜の記』 芳賀竹志

『採れたて田麦 田麦俣の山菜・きのこの味』鶴岡市地域振興課

大鳥の献立

赤こごみのクルミ和え

作り方 ①赤こごみをさっと茹で、水にさらす。 ②細かくしたクルミと、醤油・砂糖で和える。 …

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赤こごみ|乾燥

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